起立性調節障害（OD）とは、学童期や思春期に最も起こりやすい疾患で、一般的には自律神経の調節の乱れによって起こる自律神経失調症のひとつと考えられています。

主な症状としては立ちくらみ・めまい・ふらつきなどで、他にも頭痛・動悸・腹痛・食欲不振・全身倦怠感・朝起きられない・夜寝付けない・イライラ感・集中力の低下など、ひどい場合には失神発作を起こしてしまうこともあります。朝は起きられないのに、午後〜夜には元気になるので、怠けていると思われてしまうことが多いのですが、実際はガイドラインでも体の問題とされています。

人により様々な症状があるため診断がつかずに治療が遅れてしまうことも多く、学生の場合は朝が弱いために学校に行きたくても行けず、不登校になってしまうことも少なくありません。

自律神経は血流・消化・吸収・代謝・排泄など人間が生きていく上で必要不可欠な働きを担っていて、細かく分けると交感神経と副交感神経の２つの神経からなっており自分の意思ではコントロールできない神経です。

交感神経と副交感神経は血流・消化・吸収・代謝・排泄などの働きの強弱をつけていて、拮抗作用といってシーソーのように片方が働いている時は、もう１つの方の神経はお休みしています。

起立性調節障害ではこの中でも特に「血流」のコントロールがうまくできなくなり発症します。

自律神経が正常に働いている場合は朝になると身体を活性化する交感神経が働き、夜になるにつれて身体を休ませる副交感神経が働きますが、起立性調節障害ではその時間が５〜６時間以上も後ろにずれ込んでしまうため、朝になっても血圧が上がらないため身体が動き出さず、反対に夜になっても血圧が下がらないため寝つきが悪くなります。

また、人は立ち上がるときに血液が下半身に落ちることで一時的に血圧が低下しますが、自律神経の働きによって下半身に血液がたまるのを防いでいます。しかし、起立性調節障害の人は立ち上がった時に下半身に血液がたまってしまうため、脳や心臓に血液が戻らなくなってしまい、立ちくらみなどが起こります。

自律神経を乱す明確な原因はわかっていませんが、体質や栄養バランス・生活習慣・ストレス・ホルモンバランスなどが関係するとみられています。

起立性調節障害の一般的な治療法は、十分な水分と塩分の摂取・適度な運動・規則正しい生活・ストレスの軽減など主に行われるのは生活習慣の改善で、それでも改善されない場合は昇圧剤や漢方など薬物療法が行われます。

確かに生活習慣の改善は大切ですが、起立性調節障害は自律神経の乱れによって発症しますので、自分の力でどうにかしようと思ってもなかなか対処することが難しいのが現状です。もしそれだけで起立性調節障害が治るのであれば、こんなにたくさんの子供たちがこの疾患で困っていないはずだと私は思います。

学生時代は友達と一緒に勉強したり遊んだり楽しい思い出ができる大切な時期でもありますから、思うように改善されず焦りや不安を感じているお子さんが多いのではないでしょうか。

ではどうすれば根本的に自律神経を整え、起立性調整障害を改善することができるのでしょうか。

起立性調節障害を根本的に改善するにはカイロプラクティックで背骨を調整することと、自分の体質と生活習慣で原因になっているものを特定してご自身でセルフケアを行うことが必要不可欠です。

カイロプラクティックは腰痛や肩こりの治療をするイメージをお持ちの方が多いと思いますが、実は１番の効果は神経の働きを正常化させることです。

自律神経は脳から背骨の中を通って、背骨と背骨の間から１本ずつ出ていき全身に張り巡らされています。

通常背骨や骨盤の関節は動きがあるのですが、ロックしてしまった関節は動きが悪くなり、その場所から出ている自律神経は正常に働かなくなってしまいます。

起立性調節障害の方は主に頚椎（首の背骨）の関節がロックしている子供が多く、カイロプラクティックでその関節のロックを取り除いてあげることによって、再び自律神経が正常に働きだします。

また当院ではロシア製の最新機器や血液検査のデータを用いることによってお子さんの体質や栄養バランス・生活習慣・ストレス・ホルモンバランスなど何が原因になっているのかを特定できるので、よりお子さんにあった具体的な生活習慣のアドバイスを行うことができるのも特徴です。

当院には自律神経の乱れを整えることでまた学校に通えるようになったお子さんが大勢います。

起立性調節障害でお困りでしたら、是非一度当院にご相談ください。